2018年4月3日火曜日

ふらりと入ったお寺で、千三百年前の石碑に出会った

こんにちは。
文系出身、歴史大好きなQAエンジニアの城本です。

先日、京都に行ってきました。京都は学生時代に住んでいたので、中心部は外し、宇治を中心にめぐってきました。ソメイヨシノにはまだ早かったのですが、シダレザクラがちょうど見ごろでした!いい時期に訪問できてラッキー。

廻ったルートは、次の通り。
(1)平等院鳳凰堂

宇治の定番ですね。時間指定制ですが、鳳凰堂内部の拝観もできるようになっており、千年前に作られた装飾を間近で眺めることができます。

(2)縣神社(あがたじんじゃ)

平等院の氏神様。境内のシダレザクラが見ごろでしたが、足元にもこんなかわいい仕掛けがあります。上だけ見てると気が付かないので、見つけるとちょっと楽しい気分になりますね。


(3)宇治神社
宇治の土地神様をお祭りした神社。

(4)宇治上神社(うじかみじんじゃ)

平等院とともに世界遺産に指定されています!本殿の建築がここにしかない形式で一度見に来てみたかったのです。

(5)橋寺 放生院(はしでら ほうじょういん)
行く予定のなかったお寺ですが、よく分からないが重要文化財指定されている石碑があるらしい、とのことで、ふらりと寄ってみることにしました。これが大正解!
まず、よかったのは、ゆっくり見られるところです。あまり有名ではないお寺なので、人が少なく自分のペースで境内を眺められました。寺は好きですが、人込みは苦手なので、穴場なお寺は大好物です。桜がちょうど満開だったのもよかったです。

一番ぐっと来たのは、宇治橋断碑。重要文化財に指定されている石碑なのですが、風化を避けるため、鍵のかかったお堂の中にあります。見るには拝観料300円を払った上で、お寺の方を呼んで鍵を開けてもらう必要があります。ちょっと面倒だとは思ったんですが、重要文化財だし、せっかく宇治まで来たんだし、ということで、お寺の方を呼んで開けていただきました。
そこにあったのは、上から3分の1とその下とで、石の材質が異なる石碑です。上部がオリジナルのもので、下部が復元されたもの、切断された碑ということで「断碑(だんぴ)」というそうです。

お寺の方に説明いただいたところによると、だいたいこのような感じでした。

「この石碑は大化の改新の翌年に彫られたものなんです。大化二年に日本で初めて、橋げたのある橋がかけられて、それを記念した碑が建てられたんですね。碑は何度かの洪水でなくなってたんですが、江戸時代にうちのお寺の境内で石碑の上部が見つかりました。碑に書かれていた内容は、別の記録に残っていたものですから、江戸時代に下半分を復元しました」

古いものだろうな、とは思ってたんですが、正直、千三百年前の石碑が出てくるとは思ってもなかったので、すごく驚きました! 千三百年前に刻まれた文字が読めるんです。もちろん古いし、風化もしているので読めるのは部分的です。でも、偶然入ったお寺で、色々な偶然の積み重なりで今に伝わってる石碑に会えた、しかもそれが読める、というところにグッときました。

旅行は、このような偶然の出会いも面白いですね!それでは。

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